音波歯ブラシの使用で
歯磨きのレベルが上がる

──音波歯ブラシが非常に優れていることはわかりましたが、歯がきちんと磨けているかどうかは、一般の人には判断が難しいんじゃないでしょうか。

上位モデルの機能になりますが、フィリップス・ソニッケアー(Philips Sonicare)というスマートフォンアプリで、しっかり磨けているかを診断できます。このアプリも、かなりよくできています。

歯磨きにかかった所要時間、ブラッシングが強すぎないか、動かしすぎがないかなど、各種データを歯磨きごとに教えてくれます。ブラッシングが不足している場所をリアルタイムで教えてくれたり、ブラシヘッドの交換時期を知らせてくれる機能もあります。

スマートフォンアプリは歯磨きの所要時間、ブラッシングの力加減などをアドバイスしてくれる

──そのほかに普通の歯ブラシと違いを感じるのは、どんな部分でしょう。

もっとも大きな違いは自分で歯ブラシを動かしてはいけないということです。45度の角度で歯に当てて、順番に軽い力で歯磨きしていく。強く押し当てすぎるのもよくありません。技術的には音波ブラシの効果である「液体流動力」が損なわれるから、と説明されていますが、歯ぐきや歯ブラシも痛めてしまいます。力の入れ加減については、アプリで確認しながら憶えていくのがよいでしょう。

高齢者、手の動きが悪くなってきた人、歯磨きが得意ではなく、磨き残しが多くて悩んでいた人、お子さんなど、幅広い方におすすめできます。今までうまく磨けていなかった人も、音波歯ブラシを使うことで歯磨きのレベルが、かなり上がると思います。磨き残しのレベルがまったく変わってきます。

──アプリと連動するタイプがおすすめとのことですが、価格が高いのが唯一の悩みどころかもしれません。

たしかに安い買い物ではないかもしれませんが、歯の健康という面から見れば、費用対効果はかなり高いと思います。ソニッケアーにはアプリと連動しないモデルもラインナップされていて、これは機能を省いた分、価格も安いです。まずはそちらで試してみる、というのもひとつの方法でしょう。

──歯間ブラシやフロスは併用した方がいいんでしょうか。

フロス、歯間ブラシの併用は絶対に必要です。歯と歯の間は音波歯ブラシの効果が及びにくく、通常の歯ブラシで磨ける範囲は歯の表面積の60%程度と言われています。残り40%くらいは歯と歯の間で、これは歯間ブラシやフロスでしか汚れを落とすことができません。

歯ブラシで磨けるのは歯の表面積の60%程度。歯間ブラシやフロスの併用は必須とのこと

その上で定期検診を受けることをおすすめします。どうしても磨き残してしまう部分をクリーニング、歯石や歯と歯の間に付着した汚れもしっかり落とせますし、ワイン、紅茶、コーヒーなどの着色汚れもエアフローで落とすことができます。予防歯科が大事なのは、音波ブラシを使っていても同じです。この重要性については、これからも引き続きお伝えしていきたいと思っています。